ドローンを海上や海岸ビーチで飛行するには許可申請が必要?航空法など規制について解説

  • 「ドローンって海やビーチで飛ばしてもいいのかな…」
  • 「ドローンを海で飛ばすのにどこかで許可を取る必要はあるのかな…」

本記事を読まれている方はこのような疑問を抱いているのではないでしょうか。

本記事では、ドローンを海上で飛ばしたい方に向けてドローンを飛ばしても良いケースと悪いケースについて航空法など法律や規制面に触れながら解説します。

本記事を読み終える頃には、海の上やビーチでドローンを飛ばすために必要な情報を知り、安心してドローンを飛ばせるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

ドローンを飛ばしてはいけない状況

ここでは、ドローンを飛ばしてはいけない状況について解説します。海上やビーチなどでドローンを飛ばせるか以前に、そもそもドローンを飛ばしてはいけない状況について知らない方もいるでしょう。

そのような方は、ぜひ以下3点のドローンを飛ばしてはいけない代表的な例に目を通しておきましょう。


  • 目視外におけるドローンの飛行
  • 夜間飛行
  • 第三者の上空

目視外におけるドローンの飛行

目視外、いわゆる目の届かない範囲におけるドローンの飛行は、国土交通省の許可が必要かつ、有資格者でなければなりません。

ここでいう資格とは「無人航空機操縦士」という資格を指しており、この資格を登録講習機関(ドローンスクール)で取得した方が目視外におけるドローンの飛行が可能となります。

夜間飛行

夜間飛行も目視外飛行と同様に国土交通省の許可を取る必要があり、有資格者でなければなりません。

資格については先述の通りです。

第三者の上空

第三者の上空というのは、周囲30m圏内に人がいるところでドローンを飛ばすことを指しており、こちらは資格の種類によっては有資格者でも飛行ができないケースがあります。

以下の表は国家資格と呼ばれる資格で、その種類は2つです。

資格名レベル1(目視内での手動操縦)レベル2(目視内での自動/自立飛行)レベル3(無人地帯での目視外飛行)レベル3.5(立入管理措置なしで飛行)レベル4(友人地帯での目視外飛行)
一等無人航空機操縦士(一等資格)○飛行可○飛行可○飛行可○飛行可○飛行可
二等無人航空機操縦士(二等資格)○飛行可○飛行可○飛行可○飛行可×飛行不可

一等無人航空機操縦士は目視外の操縦が可能で、夜間飛行は資格取得時に「限定解除」を行う必要があります。

なお、第三者の上空(有人地帯)におけるドローンの飛行は唯一可能な資格です。

ドローンを海の上で飛ばす時に許可が必要な場合【飛行禁止区域】

ここでは、ドローンを海の上で飛ばす時に許可が必要な場合について解説します。

航空法など国土交通省が定めている規制がドローンを飛ばせるか否かに大きく関係するため、以下のケースは最低限知っておきましょう。


  • 地表、水面から150m以上の空域におけるドローンの飛行は許可が必要
  • 空港等の周辺におけるドローンの飛行は原則禁止
  • 緊急用務空域
  • 人口集中地区におけるドローンの飛行は許可が必要

地表、水面から150m以上の空域におけるドローンの飛行は許可が必要

ドローンを地表または水面から高さ150m以上の空域で飛行させる場合、航空法に基づき国土交通省の許可が必要となります。

150m以上の高度は航空機の離着陸に影響を与えるリスクがあり、ドローンが制御不能になった際の落下の危険性も高くなるためです。

また、空港周辺など一部の区域では150m未満でも飛行が制限されている場合があります。 安全対策を講じた上で、適切な許可を得ることが重要です。

空港等の周辺におけるドローンの飛行は原則禁止

空港等の周辺におけるドローンの飛行は、航空法と小型無人機等飛行禁止法により原則禁止されています。なぜなら、ご自身が操縦するドローンが離着陸する航空機と衝突するリスクを避けるためです。

具体的には、主要空港の周辺24km以内や進入表面等の上空が禁止区域に指定されています。

また、新千歳、成田、羽田、中部、関西、伊丹、福岡、那覇の8空港周辺でも、小型無人機等飛行禁止法に基づき飛行が禁止されています。

ただし、国土交通省の許可を得れば、一定の条件の下で飛行は可能です。無許可での飛行は航空法違反となり、罰則の対象となるため注意が必要です。

緊急用務空域

緊急用務空域とは、通常はドローン飛行が可能な空域でも、捜索救助活動や災害対応など緊急の用務があるため、一時的にドローン飛行が禁止される区域のことです。

具体的には、行方不明者の捜索、火災現場での消火活動、地震や台風などの災害発生時の対応などが該当します。

緊急用務空域は予告なく指定されるため、飛行前に最新情報を確認する必要があります。無許可でこの空域に飛行すると、緊急活動の妨げになり非常に危険です。

緊急用務空域への飛行は、関係機関から許可を得なければなりません。

人口集中地区におけるドローンの飛行は許可が必要

人口集中地区(DID地区)では、ドローンを飛行させるために国土交通省の許可が必要です。この地区は人口が密集しているため、ドローンが落下した場合の危険性が高いと判断されています。

自宅の敷地内や人のいない河川敷でも、DID地区内であれば許可が必要になります。

ただし、屋内や上部と周囲がネットで囲まれた場所では許可は不要です。許可を得るには、機体、操縦者、安全確保体制に関する一般基準に加え、DID地区特有の追加基準を満たす必要があります。

無許可でDID地区上空を飛行させると、航空法違反となり罰則の対象となるため注意が必要です。

航空法とは

航空法は、民間の航空機の航行の安全および航空機の航行に起因する障害の防止などを目的とした日本の法律です。

国際民間航空条約の規定に準拠し、航空機の登録、安全性、航空従事者、航空路、空港などに関する規制を定めています。

また、無人航空機(ドローン)の飛行ルールや、飛行が制限される空域についても規定しています。航空機や無人航空機を日本で運航する際は、航空法の規制を遵守する必要があります。

目的は輸送の安全を確保し、利用者の利便性を高めることで、航空の発達と公共の福祉の増進を図ることにあります。

ドローンを海上で飛ばす時に許可が不要な場合

ここでは、ドローンを海上で飛ばす時に許可が不要な場合について解説します。

飛ばしてはいけない条件を理解しただけでは、実際に飛ばしても良いかわからない方もいるかもしれません。

そのような方は、ぜひ以下3点のドローンを飛ばせるケースに目を通してください。


  • 地表水面から150m未満の空域における飛行
  • 人口集中地区ではない区域はドローンの飛行時
  • 飛行予定場所が公海である

地表水面から150m未満の空域における飛行

地表または水面から高さ150m未満の空域では、ドローンを飛行させる際に国土交通省の許可は不要です。 

ただし、空港周辺など一部の区域では150m未満でも飛行が制限されている場合があるため注意が必要です。

 また、夜間飛行や目視外飛行、有人地帯上空の飛行など、別の条件で許可が必要になる場合もあります。 150m未満であっても、安全対策を講じた上で関係法令を遵守することが重要です

人口集中地区ではない区域はドローンの飛行時

人口集中地区(DID地区)以外の地域では、ドローンを飛行させる際に国土交通省の許可は不要です。

 ただし、空港周辺や150m以上の高度、夜間飛行など、別の条件で許可が必要になる場合があります。

 また、河川敷や公園など、施設管理者の許可が別途必要な場合もあります。 DID地区外であっても、第三者への危険がない場所を選び、安全対策を講じることが重要です。

飛行予定場所が公海である

公海とは、いずれの国の領海または内水にも含まれない海洋のすべての部分を指しており、公海上空でドローンを飛行させる場合、国土交通省の許可は不要です。 

ただし、船舶の航行に支障がある恐れがある場合は、管轄の海上保安部の許可が必要となります。

 また、離着陸時に陸上の規制に抵触する可能性もあるため、注意が必要です。公海上空であっても、安全対策を講じ、関係法令を遵守することが重要不可欠です。

参考:海上保安庁

海上や海岸線でドローンを飛ばすときの許可申請先

海上や海岸線でドローンを飛ばす時の許可申請先は海の種類など場所によります。

以下は各場所における許可申請先の例です。

場所許可申請先備考
領海海上保安庁海岸から12海里(22km)以内
公海船長海岸から12海里(22km)以上
海岸市町村または海水浴場時期によって異なる
道路警察離発着に使用

公海であれば、申請は不要で船長にドローンを飛ばしても良いか否か聞くだけで済みます。

海岸線であれば、市町村または海水浴場の運営者に連絡しましょう。

ドローンを海没させてしまった時の適切な回収方法

ドローンを海に落とし水没させてしまった場合、適切な対処が求められます。

まず、落下地点を特定しできるだけ早急に回収しましょう。

しかし、自力での回収は危険が伴うため避け、専門の潜水業者や船舶業者に回収を依頼することが賢明です。

回収が困難な場合は、海上保安部や港湾管理者に連絡し、航路障害物として通報し、適切な処理を依頼しましょう。水没したドローンには電池の発火や環境汚染の危険があるため、無理な自力回収は避けるべきです。

事前に保険に加入していれば、水没した機体の修理や交換費用が補償される可能性があります。保険会社に連絡し、手続きを行うことで損害を最小限に抑えられます。

落下地点の特定、専門業者や関係機関への連絡、保険の活用など、適切な対応を取ることが重要です。

ドローンに関するよくある質問

海で機体重量が200g以下のドローンを許可なく飛ばすことはできますか?

海で機体重量が200g以下のドローンを許可なく飛ばすことができない可能性があります。

ドローンの機体重量が100g以上の場合、資格を保有していない方はドローンの飛行はできません。

しかし、ドローンを操縦するために必要な資格を持っている方であれば、飛ばすことができます。

ドローンを海上で飛ばす時に海上保安庁に許可を取るときはどんなときですか?

ドローンを海上で飛行させる際に、海上保安庁から許可を取る必要がある主な場合は以下の通りです。


  • ドローンの離着陸や操縦のために、作業船を配置したり海上に工作物を設置する場合
  • ドローンの操縦者が乗船し、その船舶が他船を避けられない場合
  • 撮影対象の船舶が、撮影のために他船を避けられない場合
  • ドローン飛行のイベントで観覧船の混雑が見込まれる場合
  • 競技会や曲技飛行のため、パイロンなどの工作物を海上に設置する場合

要は、海上におけるドローンの操縦をする際に第三者に影響を及ぼす可能性がある場合は原則海上保安庁に許可を取るようにしましょう。

許可が必要が否かわからない方は、とりあえず海上保安庁に連絡して確認するようにしましょう。

ドローンを海で飛ばすときのおすすめの方法を教えてください。

一般利用者であれば、船長の許可のみでドローンを飛ばすことができる公海がおすすめです。

ドローンの機体重量が100g未満で周囲に他の船がないような状況であれば原則自由に飛ばすことができます。